当店の特注モデルとして作成して頂いた山内の「チェスターコート」をご紹介します。
一生物とも言える、最高のチェスターコートを目指し、型紙の作成からスタートしたフル別注仕様。
何度も話し合いを重ねながら、サンプル作成と修正を繰り返し、本日のご紹介に至ります。
きっかけは、この素晴らしい生地との出会いからでした。
「DOMINX」
毛織物の産地、愛知県一宮市にある「葛利毛織」の手掛けるレーベル。DOMINXの生地は、メゾンブランドや、皇室ご用達のオーダーメイドスーツなどにも用いられ、国内最上級の毛織物と言われています。羊に対して行うミュールシングに反対する山内さんの意向と、葛利毛織さんの協力により、ミュールシングされていない羊の毛のみを使用した山内オリジナル仕様のメルトン地が完成しました。
「極上のウールカシミアメルトン」
ウールカシミアを原料としたDOMINXのメルトンウール。超低速織機(ションヘル織機)を使用し、二重組織でゆっくりと織り上げ、丁寧に縮絨起毛がかけられています。現在主流となる高速織機に比べ、手織りのような風合いを残すことが出来るのも低速織機の特徴になります。画像からも伝わる、上品な光沢としなやかさ。生地の暖かみと膨らみも持ち合わせた、グレードの高いメルトン地に仕上げられています。
この上質なメルトンの生地を最大限に活かすべく、不変性の高いベーシックなデザインで、クラシカル且つリッチな雰囲気のチェスターコートを仕立てて頂きました。
「シルエット」
程よくウエストにシェープがかかり、すらっと下に伸びるやや長めにとられた着丈。
「袖付け」
通常、ジャケットやコートには、肩口が少し高くなった袖高と呼ばれる縫製が用いられています。とても理にかなった造りにはなりますが、体型によっては、やや肩が張ったようなシルエットに見える事も…。それならば、「肩口に沿う袖付けは出来ないものか」と考え、山内さんに相談したところ、このような仕上がりとなりました。
まさに理想のシルエットで、袖山を全く目立たせず、体型問わず肩のラインがとても綺麗に出ます（身頃高とはまた異なる特殊な縫製方法が用いられているようです）。
汎用性の高さも求め、スーツスタイルにも合い、オン・オフどちらでも使用が出来るよう、正統派チェスターの流れをくむ、フォーマルなディティールを採用しています。
「襟部分」
ベーシックなテーラーラペルをベースに、襟巾を特に重視してしっかりとした襟の印象を与えながら、クセの無い程よい巾の襟で作成されています。
「襟裏」
通常、別生地が用いられる襟裏にも共地が使用されています。とても贅沢な仕様にはなりますが、襟を立てて着た際の見栄えが全く違うものになります。
「前立て」
チェスターコートの流儀に従い、比翼仕立てで作成。フォーマルな中にも艶っぽさを演出できるよう、Vゾーンは、やや深めに設定しています。
「ポケット」
ポケットも正統派チェスターの雰囲気をイメージし、胸部分には箱ポケット、ハンドウォーマーはフラップ付きの両玉縁ポケットで作成し、カジュアルな印象を軽減しています。
「袖口」
実用性と見た目の良さを考慮し、本切羽(本開き)で仕上げています。前立てと袖口のボタンにはマットな質感の本水牛のボタンが使用され、生地との相性もとても良いものになっています。
最後は、山内最大の特徴とも言える「縫製」部分についてふれていきます。
「割りコバ」と呼ばれる縫製方法が随所に用いられています。一つの縫製部分に３本のステッチを施し、厚みのある生地がしっかりと押さえこまれています。縫製部分が生地に馴染み、見た目にも美しいというデザイン面での利点もあります。
しかしながら、この割りコバ縫いをはじめ、大変な技術と手間を擁するものになり、生産数も極めて少量となっておりますが、末永くご愛用いただける素晴らしいチェスターコートになったかと思います。
山内 / 特注ウールカシミアメルトンチェスターコート
price:130,000+tax
color:black
material:wool-95% cashmere-5%
shirts:山内 / スーピマコットン立ち襟シャツ
山内の商品詳細、通信販売につきましてはこちらのページをご覧下さい→山内
日付は変わりまして本日9/17はBROWN by 2-tacsの2016AWの立ち上がりも予定しております。当店への立ち上がりの入荷予定商品はCOACH(ORANGE,GRAY）、B.D(indigo×red)となっております。
twelve
埼玉県川越市脇田町6-1
049-225-5622
営業時間:12:00-20:00
基本無休
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